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アップル

「iPod の父」が語った、Apple とその他大勢との違い 62

ストーリー by reo
言うは易し 部門より

eggy 曰く、

Apple のデザインプロセスが他社と大きく異なる点について、「iPod の父」と呼ばれた Tony Fadell が今週、Bloomberg Design Conference にて語った。Fadell 氏は、2001 年に Apple に入社して iPod の開発に携わる以前は Philips に勤めており、Apple と Philips の 2 社を比較して持論を展開させた (Network World の記事本家 /. 記事より) 。

Fadell 氏によれば、Philips では 10 あるプロジェクトのうち 9 個が潰されていたのだそうだ。しかも、開発初期のものだろうが、出荷が決まっているものだろうが構わず中止されており、こうしたやり方は社員の士気を低下させてしまうとしている。一方の Apple は、マイルストーンを通過したプロジェクトの 99 % を商品化しており、毎回ベストを尽くさなければならない気持ちにさせられたとのこと。

また、Philips に務めていた頃の上司は皆、数字にとらわれたビジネスマネージャーだったという。氏によれば、こうした思考はイノベーションには繋がらないとのこと。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by gesaku (7381) on 2013年01月21日 12時09分 (#2309794)

    Philipsは発売前のチェック機構がきちんと働いているから、もし失敗したとしても会社が責任を取るけど
    Appleは失敗したら個人や開発Gが責を負われるってことかな。
    Philipsは日本的、Appleはアメリカ的と言えなくもないような。

    #もちろん決めつけるつもりは毛頭ないけどgesaku

    • (Apple内部で)個人の責任にする分には、まだいいのでは。「個人ユーザー」のせいにする会社もあるし。
      親コメント
    • by Anonymous Coward

      そのぶんAppleは個人の裁量が大きわけで悪いことばかりじゃないと思うけどね。というか悪くないのは結果を見れば明らかだ

      • by Anonymous Coward

        Appleにおいても、個人の能力に依存する時代は終わり
        システマチックに回すよう脱皮中だと思っています。

      • by Anonymous Coward

        ただ,Apple製品はよく爆発する印象がありますけどね。

        あくまでも印象です。

        • 電池の爆発は製品を長く使っていれば一定の確率で起こるし
          工場の爆発は中国の工場を使っていれば一定の確率で起こる。

    • by Anonymous Coward

      プロジェクトを続けさせるのは、金以外に何も要らないから楽だよね。
      失敗したら一気に会社ごと潰れると思うけど。

      いいところまで進んで中止ってのは確かにきついので、初期プロトタイプでの
      チェック精度を上げるとか、色々と工夫は必要だろうけど。

    • by Anonymous Coward

      減点主義が大好きな日本人は、Philipsのほうに共鳴するのだろうね。

      • by Anonymous Coward

        自分がそうだからと言って、日本人がみんなそうだとは思わないこと。

        • by Anonymous Coward

          とりあえず人のコメントにダメ出し。するところから始めてたら説得力が全くないですよ

        • by Anonymous Coward

          自分も多いに減点主義だと思うよ。
          周りを見てても、良いこと(成功したこと)は褒めない(表に出さない)けど、ダメなこと(失敗したこと)は積極的に批判するよね。
          政治のメディア報道みてても、成果はまったく報道せず、失言などの粗ばかりだ。
          他人の不幸は蜜の味って言うし、みんな他人の失敗が好きなんだよ。世間手を気にする日本人は特にね。

  • by Anonymous Coward on 2013年01月21日 12時54分 (#2309841)

    あの地図は世に出るべきじゃなかったと思うのです

  • by Anonymous Coward on 2013年01月21日 12時52分 (#2309840)

    この話のポイントは、Apple は「社内のルールに則ってチェックプロセスを通過できれば、製品になる」って事じゃないかな?

    そうでない会社は上司の横槍とか、製品の取捨選択とか、暗黙のルールだったり、社内政治だったりの「不明瞭な原因」で製品化されないから、だんだん本気を出すのがバカらしくなっていく、モチベーションを失って行く、っていう話じゃないかと。

    • 上司は「マイルストーン」を超える前に文句を言わなきゃならない。
      「今は未完成だけど必ず期限までに直します」ってのを却下しリスケする勇気と責任も必要。
      出荷間際に問題が起きるのはそれをしてないから。

      Philipsになかったそれがアップルには有った、という話でしょう。

      有った、と過去形でなければいいのですが。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      Phillipsのプロジェクト中止にはルールが無いなんてのは何処にも示されていない。
      単に中止が行われるパターンが多いってだけの話ですね。
      それであっても参加社員としては関門が複数あるって事で、高ストレスを受ける期間は長くなるでしょうけど。

      でも、逆に言えばAppleのその制度が、iOSのマップ問題を引き起こした元凶である可能性も高い。
      マイルストーンを超えた後の出荷前でのチェックが無いって事を表している訳で。

    • by Anonymous Coward

      > この話のポイントは、Apple は「社内のルールに則ってチェックプロセスを通過できれば、製品になる」って事じゃないかな?

      んなばかな。

      あ、ジョブス=社内のルール だったってことかな。じゃあおっしゃるとおりかも。

    • by Anonymous Coward

      マイルストーンを突破しても、実際の製品開発の段階で社内政治が効いてきたりするので、ダメな製品になったりするのはどこも一緒じゃない?

      大事なのは、社内政治がうまく機能しているか否かでしょ。Apple は少なくともジョブズがいるときは社内政治がうまく回っていた。専制政治だったし。

      • by Anonymous Coward

        モックを壁に叩きつける番人Jobs(= マイルストーン)がいないオカマ野郎の巣窟になったAppleはこの先大丈夫なんだろうか?という不安は有る。

  • by butahanage (45666) on 2013年01月21日 12時49分 (#2309834)
    去年の目玉商品は、大阪弁で喋るお掃除ロボでしたが何か?
    誰か止めろよ!!

    ご近所さんは、マイナスイオン発生器付きテレビを発売してたな~~
  • 商品化するかボツにするか最終的に決めるのは会社のトップだろ。Appleのトップは技術が解るから、ダメなプロジェクトは芽の内に勘が働いて摘み取るし、間引かなかった芽は成長させて出荷する。一方、Philipsが出荷が決まっているものまでプロジェクトを中止させているのは、Philipsのトップは技術が解らず設計の早い段階での見極めをする能力が無いから、出荷段階でモノができてからやっと「これは出しても儲からない」と判断することも平気でやるし、「いま出荷を中止した方が売れずに撤退するより安い」というバカげた主張が通るわけだ。(Appleではそういうものはマイルストーンの段階でハネる)

    上司は皆、数字にとらわれているのも技術が解らない証拠だろう。部下が作った売り上げ予想のグラフを見て「数字が大きい方がいい」なんて小学生でもできる。
  • by Anonymous Coward on 2013年01月21日 12時30分 (#2309811)

    いいなーPhillips.
    うちなんて、数値さえ見ずに、とにかく物事が自身の責任にならないよう回避することしか考えてない上司ばかりだよ・・・。
    #ぜったいAC

  • by Anonymous Coward on 2013年01月21日 12時44分 (#2309828)

    フィリップスは開発初期のプロジェクトが母数で、9割がボツ。この比率は、別に変だとは思えない。
    一方アップルの「マイルストーンを通過したプロジェクト」なら99 %商品化されるというのは、まあ分かる。(そこにいたるプロジェクトが100個以上あったのかという疑問は湧くが)

    実績のある人が言ったことだから、「個人の感想」でも意味はあるけど、議論のネタにはしづらいなあ・・・

    • by nomnom (26419) on 2013年01月21日 17時10分 (#2310038) 日記

      聞き手の印象を操作するために、Philips と Apple で別々の基準の数字を出してきているということですか?
      どちらも同じ基準で数字を出していると思いたいが。

      確かにこれがわからないと議論できないですね。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      >出荷が決まっているものだろうが構わず中止されており

      ここが、ミソなんでしょう?

      • by Anonymous Coward

        理由も無しにやっている訳でも無いだろうから、一概には言えないと思うけど。
        他にも、会社に依っては一度没を喰らってもリトライが許されている所もあるし。
        すると、プロジェクトとして10個のうち9個は潰されても、企画案から見れば100%って事も有る。

    • by Anonymous Coward

      つ  開発初期のものだろうが、出荷が決まっているものだろうが構わず中止

      評価側が手を抜くと、フィリップスみたいに後からぐだぐだ。
      未定要素がまだまだある段階で、99%製品化する評価って、評価側がかなり気合入れないとできない。
      それこそ、比較になってない、議論できない、客観データが少ないなんて言い訳は100万通り成り立つわけだから。

  • やっぱりCDを作った会社のほうがちょっとだけ凄いかな、と

  • by Anonymous Coward on 2013年01月21日 18時30分 (#2310076)

    Philipsでは基本的にプロジェクトの責任は会社の共同責任となる。
    しかしAppleはマイルストーン通過後には、担当責任者の物となる。
    それだけの差だったりするかもしれない。

  • by yakumo57 (38852) on 2013年01月22日 9時17分 (#2310377) ホームページ 日記
    iOSアプリの審査も、こうした考え方の結果なんですかね… それに関しては、あまり功を奏していると思えませんが
  • by Anonymous Coward on 2013年01月21日 12時31分 (#2309812)

    アップルの製品数を考えると
    >一方の Apple は、マイルストーンを通過したプロジェクトの 99 % を商品化しており、
    アップルってプロジェクト数が少ないのか?
    それともアイディアを生み出す人たちが少ないのか?
    数打ちゃ当たるがいいとは言わないが、きっとアップルは下の社員がアイディアや意見を言う機会が無いから上の考えた数少ない企画を
    下っ端たちががんばって実現するしかないと勝手に想像。

    >毎回ベストを尽くさなければならない気持ちにさせられたとのこと。
    iTunesのPingみたいな誰得?のサービスもベストを尽くさないと駄目なんて大変だな。
    きっと下っ端の開発者たちはこんなの役に立たないだろって言い合っていても
    >マイルストーンを通過したプロジェクトの 99 % を商品化しており、
    って気持ちがあるから誰も上の人間には意見できなかったのだろう

    • Re:製品数 (スコア:4, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2013年01月21日 13時34分 (#2309886)

      「マイルストーンがどの辺に置かれているか」の違いでしょう。
      マイルストーンがプロジェクトの成熟ポイントにあるのかもしれないし、比較的初期の所にあるのかもしれない。

      iOS6のマップみたいな、歴史に残る大失敗プロダクトをリリースしてしまうところを見ると、意外と初期の段階にマイルストーンが置かれている可能性は高い。

      確かに、うちの会社みたいにプロジェクトの企画段階で社長がことごとく却下しまくっているようだと、社員のやる気は無くなっていますね。
      もう、誰も新企画なんか出さなくなってしまいました。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        企画時点で叩き潰されちゃうと「じゃあ、おめーが企画立てろよ」になっちゃうよね。
        一度会社との断絶を感じると、関係改善は本当に難しい。

    • by mondy (27787) on 2013年01月22日 8時17分 (#2310355)

      ジョブズ関連の記事なんかを幾つか見た感じでは、「マイルストーン」と「ベスト」の2本柱って感じがする。

      まず面白そうか、便利そうかという内容を企画にして「マイルストーン」を通過する。
      その後出来た製品をジョブズが使って、散々文句を言われて「ベスト」を尽くさせられる。
      どちらも厳しいので切れて出て行く人もいるけど、発売されると世の中から賞賛される製品になってる。
      ジョブズの事はあまり知らないけど、数字を追うよりも、納得の行く製品を作らせる人というイメージがある。
      ソニーの創業者なんかも数字目標ではなく、世界で売れる日本製品を作ることだった。

      ここで従業員側にとって重要と思うポイントは企画で「面白い」、成果が「良い」という評価を貰える事。
      これは上司から理解されるだけでなく、売った製品がヒットして顧客から良いと言って貰える事なんかもある。
      日々の雑事でもその成果に注意を払って良し悪しの評価と指標、指導をしてやれば良い関係を保てる。
      技術とか運用とかで数字で表せる事ってほんの一部のはず。

      数字で堅実に経営してくれる方がいいという人もいると思うが、実際ろくなもんじゃない。
      本当に数字ばっかりのやつには顧客満足度とか完成度とかそういう曖昧なものはなかった。
      作ったものなんて見ないで、早ければ絶賛、それを裏で直しても無駄なことやっている扱いになる。
      結果はAppleMapを見れば行き着く先はわかるだろ。(地図だけに)

      まぁ好みは人それぞれだが、俺にとって着いていきたい上司は、プライベートでも付き合える上司だな。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      どう考えても、その「マイルストーンを通過した」というものがとても少ないのでしょう。
      表に出てくる製品の数なら、一時期のグーグルの方が多いでしょうね。

      第一
      > 出荷が決まっているものだろうが構わず中止されており
      って、ジョブズ復帰時にことごとく中止して製品を一度絞っているのですけどね。

      ただ
      > iTunesのPingみたいな誰得?のサービスもベストを尽くさないと駄目なんて大変だな。
      というのは、当然かと。一度公開の決まった製品なら、それを軌道に乗せるよう努力するのが社員の勤めでしょう。Ping自体はまったくダメだったけど、ネットにつながっていることが前提の今の時代なら十分あり得るプロジェクトだし。似たようのだとiCloudですかね。ユーザから見た時の自在度は低いけど、iOS間のアプリの同期には良く使われているみたいですし。

      • by Anonymous Coward on 2013年01月21日 13時27分 (#2309879)

        > どう考えても、その「マイルストーンを通過した」というものがとても少ないのでしょう。

        むしろかなり緩いんじゃないですかね?
        あの地図がリリースされてることを考えれば…

        親コメント
        • by Anonymous Coward on 2013年01月21日 15時05分 (#2309962)

          地図の機能自体に文句を言う人ってあまり聞いたことが無い気がする。
          地図の場合はデータの問題なので、機能について承認がおりた時点で安心してしまったんじゃないでしょうか。
          アップルがデータを活用するプロジェクトって、あまり成功したのを聞かないし。

          親コメント
  • by Anonymous Coward on 2013年01月21日 12時51分 (#2309837)

    なんだ、あんまり違いは無いじゃん

  • by Anonymous Coward on 2013年01月21日 12時52分 (#2309838)

    商品化率ばかり話題になってるけど最後にさらっと書いてある

    > また、Philips に務めていた頃の上司は皆、数字にとらわれたビジネスマネージャーだったという。

    こっちの方が問題なんじゃないか?

    • by Anonymous Coward

      すごいことを狙うより・・・

      確実に予想(コスト)の範囲内で予定の利益を上げることが出来る
      数字どおりに並べることができる経営者・上司って非常に重宝すると思うのだが。
      予想以上に儲けすぎても失敗なわけですし。

      その意味で、数字にとらわれたビジネスマネージャは別に悪くない。
      むしろ組織にいて欲しいです。

      ただ、その手の人材間での政治闘争と、その手の人材とスタンスが違う人材間での
      それぞれの組織内での政治闘争が始まると、グダグダになりますけどね。
      人が三人以上集まれば派閥が生まれるのは必然。

      そこいらはもう少し上の立場の人間がうまくまとめたり、それらの人材を回せる
      潤滑剤のような人材がトップ層に必要になるわけですが。

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コンピュータは旧約聖書の神に似ている、規則は多く、慈悲は無い -- Joseph Campbell

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